番外 蔵の町 喜多方 

 喜多方という地は、山形県との境の飯豊山脈から、10年もの歳月をかけてやって来る伏流水が、軟水のいい湧き水となり、またおいしいお米も出来るので、お酒、醤油、味噌などがたくさん作られました。そして大いに財を成し、蔵が建ったわけです。
 今では喜多方市は5万人ほどの人口ですが、会津から越後への交通の要衝でもあり、昔は栄えていました。今でも実に4、200もの蔵が残っているそうです。
 酒の醸造所だけでも10軒、他に色々な商店、喫茶店などが蔵を持っています。
  
 今回の地震で、喜多方の蔵は大丈夫だったそうです。オシャレな煉瓦造りの蔵などは一見バラバラ崩れてしまうのかとも思いますが、木材あるいは、鉄骨のしっかりした骨組みの上に煉瓦を積み重ねており、和洋折衷とでも言うのか、強度的に地震の力を跳ね返したようです。普通の漆喰の蔵も地震があってもビクともしない様な分厚い扉を持っています。

 頑健な上、概観も美しいとなればこの上ありません。現在、各種展示上、画廊、住宅、コンサートなど色々な用途に使われています。住宅として使っている例もあります。それに火事にも強いということで安心感が違います。
 
 20年も30年も前に、田園調布に蔵が建つ、とか言うギャグが流行ったことがありますが。本当の蔵は別に派手じゃない。質素なものです。まずは地震に強い、ホントに安心な住居になるでしょう。