16日目③ ラサ〜ギャンツェ〜シガツェ 部屋の停電 11月25日(木)




 ギャンツェを出発して荒涼とした薄茶色の平原や丘を超えて行くと、一軒の農家で車を停めました。水車小屋で粉を引いています。ツァンパというチベット人の主食になるものです。大麦の一種、裸麦を粉にして炒ってからバター茶や水を加えて練って、お団子みたいにして食べます。羊飼いが粉のまま携行して放牧の旅に出ているところを、テレビで見た事があります。それと名前を忘れちゃいましたが、お寺で供え物にするちょっと酸っぱいジュースを、勧めてくれます。もうずーっと何百年も同じ様な生活をしているのではないかと思われる農民達です。商売っ気はなく、水車小屋の中の石臼を見学したら、ちょっとした寄付を募る貼紙とお皿に少額のお札がありました。それだけです。

 夕方、山に囲まれたシガツェに到着。300キロ近く走ってきたことになります。途中の道でふっ飛ばすのも無理はない。暗い道で事故を起こすより少しでも明るいうちに目的地に着きたかったからです。ふー。孔子銅像が正面に構えています。広くてきれいなロビー。フロントにはチベット系と中国系の女性が二人。部屋は西向きで夕方は日が当たって暖かいです。ここは2泊だけなので、なんでも良しとします。

 町のレストランで食事。カレー味のチキン、ヌードル、ポテト、ニンジン、玉ネギ、モモ少し。ちょっと洋風な料理。可もなく不可もなく。というよりちょっと味気ない。500MLのビール10元と合わせて50元。これは高い。メニューを確認しても別に間違ってはいない。外れ。二度と行きませんね。

 まあ気を取直してぶらぶら歩いてホテルへ帰ります。しかーし、道が暗い。店はちらほら。小さい商店でビールを買います。360MLの缶が5元だと!これまた吹っかけられてますね。ラサのホテルで500が4元ですよー!でも、他に店がなさそうだったので仕方なく買いましたが、高い!と言って突き放せば良かったかも知れません。但し、ビールなしで眠れるならば、ですが。

 部屋に戻ってしばらくしたらいきなり停電。真っ暗。ありゃあーと思って廊下や窓から他の部屋をみたら別に電気は消えてない。こんな時に役立つのがマグライト。旅には必ず持って行きます。長さ15センチくらいで、単3電池2本使用のものです。色々照らしてみてもわからないので、フロントに行って事情を話すと、すぐメインテナンスの男性がやって来ました。あれこれ調べたけれど原因はわからず天井裏にあるブレーカーを上げただけで帰ってしまいました。
 これは不安です。多分また切れるだろうなーと思っていたら、ホントに5分もしないでまたダウン。それでまたフロントに。すぐメインテナンスの男性がやって来る。部屋じゅうの電気製品の配線をチェック。ベッドサイドの電話やラジオ、ライトのスイッチがあるコンソールボックス。冷蔵庫。バス周り。で、大丈夫と言ってまた帰って行きました。今度は10分くらい持つかなーと思いながら、シャワーを浴びるのは止めておきます。ほーら、案の定、10分くらいでまた停電。今度は別の男性がやって来て、さらに念入りにチェック。冷蔵庫のコンセントあたりが原因だと特定しました。ホントかなーと思って、その冷蔵庫のコンセントを入れた状態と抜いた状態で確認したら、確かに停電したりしなかったり。冷蔵庫かその近くのコンセントに問題がありそうでした。
 
 今度こそ大丈夫だろうということで一応良しとしました。 ほどなく話しを聞いたガイドのジェムツォさんから部屋を変えなくていいかと電話がありました。ハウスキーパーを行かせるとも。で、また今度は女の子が来たのですが、電気の事はさっぱり。さっき散々見てもらって今日はもう大丈夫だからと言って帰ってもらいました。この間、小1時間ほど。

 どうせ後はビール飲んで寝るだけですからね。ところが意外に大丈夫。エアコンもよく効いてよく眠れました。ふー。