野球あるいはベースボールの不文律なるもの。

 野球の不文律というのがあって、これがなかなか面白いんです。かなり沢山あります。ウイキペディアによりますと、、、。
バッターはホームランを打っても立ち止まって打球の行方を追っていてはいけないし、大袈裟なガッツポーズをしてはいけない。デッドボールを受けてもこれまた大袈裟に痛がってはいけないとか。バッターボックスへの出入りの際、アンパイアーとキャッチャーのまん前を横切ってはいけないなんて、アメリカ人も人のまん前を横切ることを失礼だと思っているんですね。ボールカウントがノーストライク3ボールになったら直球を投げなければいけない、というのもあるそうです。変化球なんか投げないでとにかく直球。ストライクゾーンに入れないとバットを振れない。投げて打たなきゃベースボールじゃない!というわけです。日本では引退試合のピッチャーからは打ってはいけないっていうのもあるらしい。

 ところで、さる3月9日、アメリカはアリゾナ州フェニックス、WBCワールドベースボールクラッシックのカナダ対メキシコ戦で、大乱闘が起きました。9対3とカナダ大量リードの9回表、さらに1点でも追加したいカナダバッターは3塁線にセーフティバントを強行。するとメキシコ、サードの選手は殆ど走りもせず「バントなんかしやがってー!」と怒り、ピッチャーに向かって(次のバッターに)「当ててやれ!」とか言ってる様子。そして次のカナダバッターへのメキシコピッチャー1球目。ヒザの上、際どいところ。バッターが「なんだよー。」ってマウンドに1歩踏み出すも、ここはまあガマン。2球目。ハナっから当てるとわかるボール。これを背中で受けたカナダバッターがブチッと切れてマウンドのピッチャーめがけて歩き出すと、メキシコのキャッチャーが立ち上がり身体で止めに行きちょっと小突く。そして両軍選手がマウンドめがけて殺到、大乱戦。なんとも後味の悪い(いい?)結果になりました。
 もし乱闘になっても強く殴ったり蹴ったりしてはいけない。また、乱闘の際はこれを止めさせる意味で全員参加しなければいけないという不文律もあるのだそうで、全く面白い。
 そもそも「概ね5点以上差をつけて勝っているチームは6回以降、バントをしてはならない。」という不文律を破ったのがきっかけだったようです。WBCのルール上、得失点差も重要だということでカナダチームは1点にこだわったのかも知れません。

 私が行っている空手道場でも「先輩の前を横切るなー!」と子供達が注意されたりします。もちろん試合で勝った時、ガッツポーズをしてはいけません。相手に失礼だということです。空手という武道と野球というスポーツの違いはありますが、相手に敬意を表すというところは同じだと思います。
 あっ、そう言えば稽古中、私はよく、強ーい突きをもらった時などに、アーとかオーとか大きい声を出してしまうんですが、大袈裟に痛がってはいけないということで、気をつけないといけませんね><。  どうも梯子をかけても届きそうにありません。