30日目③北京 北海公園から南羅鼓巷へ 2010年12月9日(木)


 北海公園の北門から出て地安門東大街を東へ歩くとすぐに、トレンディなエリア、南羅鼓巷という胡同があります。ゲストハウス、カフェ、ブティック、お土産屋にレストランなどが並んでいます。胡同の様な古い建物を、うまい具合に利用して流行の発信地に生まれ変わらせるというのは、北京に限らずどこでもあります。日本でも先月行った会津の喜多方などは、昔の蔵が沢山残っていて、カフェやお土産屋さんに変わっていました。最近見たテレビ番組では、確か上海の方でも、同様の再開発がされていました。どんな町に生まれ変わるかはアイデア次第です。あるいは文化と言うかソフトと言うか、パソコンみたいなものでハードだけあっても使い物にならない。ソフトとかコンテンツが大事です。
 歩いていたら「東京熱い服装」と言う店を発見。カタカナ英語風に言えば「東京ホットファッション」ですね。覗いてみました。残念ながらセンスを感じられる服はなかったと思います。が、こんな形で日本語が現れるとは思っていませんでした。日本の若い女性のファッションはアジア諸国で人気がある様ですから、それに伴って日本語も進出するわけですね。
 私が日本語教師をしていた1990年頃は、日本語を学ぶ理由は日本の経済力にありました。「日本語を話せる様になって、給料が高い日本の会社に入りたい。」と言う分かりやすい理由です。当時から、次は「文化」だと言われていましたが、今は確かに「文化」が人気の様ですね。アニメがこんなに流行るとはね〜。思っていませんでした。何が理由でも軍事力を背景にしたものでなければいいと思います。
 チベットでは中国語が話せないと給料のいい職につけません。軍事力を背景にした中国語学習という事になります。
 そう言えばいつだったか東京で、胸だったか腕だったかに「狙撃兵」とタトゥーを入れていた欧米人を見ました。狙撃兵だったんでしょう。
 
 少し歩くとチベットカフェを見つけたので、懐かしくなって入りました。仏像、タンカ、マニ車に沢山の置物。綺麗にチベット風にまとめています。モモを食べてチベットの青蔵ビールを飲みました。
 この流行の街にチベットの店があるということが面白いと思います。どのくらい受け入れられているかはわかりません。日式レストランすなわち和風レストランもありました。売れるならなんでもいいのでしょうけれど、本物の良さをいかに広めるかが難しいでしょうね。断然、応援したいです。