29日目② 北京 天安門あたり 2010年12月8日(水)





 天安門はやたらとでっかいです。建国門内大街を2〜3キロ歩くと天安門前に着きます。右側にカリギュラフィーの女達がいたグランドハイアット北京や、北京の銀座とも言うべき王府井、シンガポールスリングで有名なラッフルズの仲間、ラッフルズ北京ホテルなんかを見て歩きます。
 余談ながらこのラッフルズの発音は難しいです。全く古い話で恐縮ですが1992年オーストラリアのブリスベンに住んでいた頃、市内から車で15分くらいの住宅街マウント・グラバットにアパートがありました。あちらは小さい道にも名前が付いていて、それがRaffles streetだったのです。だからどうしたとなるのですが、市内でちょっと食事をしてからタクシーで帰る時などは、当然、マウント・グラバットのラッフルズストリートに行ってくれと頼みます。もちろんこんな発音では通じません。ちゃんと、「マングラバッ!」とか「(ウ)ラッフルズ」とやって、アクセントはバのところとラのところを強調します。さらにRは舌を丸めてウという口を作ってからやり、その次のルは、これはRじゃなくってLですから、サラッと舌をちょこっと上の歯ぐきあたりつけるはずですが、なんだかわからなくなって来ます。こうした場合、タクシーの運転手はわかっていてもわからないと言うんじゃないか、イジメているんじゃないかと思うくらい通じません。しかし10回くらいやっているうちに「オー!ラッフールズ!」なんて。同じ発音じゃないかー!と思うんですが、微妙に違っていたようです。
 と言う訳で北京にもラッフルズがあるんだなーと思いながら、ドンドン真っ直ぐ歩きます。ふと見ると黄色に白に青の連結バス。これまたオーストラリアでよく見かけたバスです。オートマでガーガーうるさいんですが、パワーがあってドライバーは楽ちんです。道が広いオーストラリアや中国には合ってますね。
 それで前を見ると5〜60代くらいの欧米系の女性が歩いています。そこにフラッと赤いダウンの中国人男性がやって来てしきりに話し掛けています。女性は全く相手にせず真っ直ぐ前を向いている。どう見ても変ですよー。カリギュラフィーがなんとかって言っているんじゃないかと気になりますが、ほどなく男は離れて行きました。ほんとに変な感じです。
 
 赤い壁に沿ってずっと歩きます。ところどころベンチが置いてあるので、たまに休みながら。日当たりがいいのでちょっと座る分にはいいのですが、ジッとしていると寒くなって来ます。やっと天安門に着きました。なかなか立派な建築物です。沢山の人が写真を撮っています。未だにと言ったら失礼にあたるのか、失政はしても責任は問はない、と言う妙な論理でもって守られているおじさんの写真がデーンと飾られています。堀を渡って中に進みます。立ち止まると警備の人民解放軍の兵士に文句を言われます。「立ち止まらず前にお進み下さい。」というより「止まるな!進め!」と怒鳴られている様です。誰に対しても同じ。そこは差別も区別もありません。
 中に進んで端門という2番目の門に登りまりました。眺めがよく、故宮はもちろん、遠く北海公園のチベット式仏塔が見えました。ガイドブックによると1651年、清国当時、建立されたものだそうです。明日行ってみるとして、なんだか随分風が冷たくなってきました。このくらいのスケールのところは2〜3日ではとても回り切れません。じっくり見ると橙色の屋根に紅の壁で統一され大変綺麗です。しかし寒いので引き上げます。それにしても寒い。お腹が痛くなってきました。まずいなーと思いながらも色々見て回ります。来たときとはちょっとだけちがう、と言っても少し大通りから中に入っただけですがきれいな公園の様な小路。こういうところは中国的できれいです。
 先を急いで、グランドハイアットの地下のカフェまで歩いて戻りました。その前にゆっくりトイレットタイム。やはり急に身体が冷えた様です。
 カフェラッテ20元 260円。味は良し、値段は成都空港上島珈琲の38元と比べたら安いけれど、スタバだとトールで23元と考えるとやはり、安くはないですね。日本の値段と比べても。ドトールコーヒーの高級版カフェエクセルシオーレなんかのカフェラッテが310円しますが、味と量を考えると同じくらい。という事はやっぱり高目に設定してあるわけですね。とにかくゆっくり休みました。