29日目① 北京の詐欺師に気をつけましょう! 2010年12月8日(水) 







 詐欺師に気をつけましょうとはホントです。それも、天安門から歩いてわずか2〜30分ほど、ペニンシュラヒルトンにハイアットなど一流ホテルや、オシャレなショッピングセンターの真ん前。またその数の多さにもビックリしました。

 ま、その前に、北京の朝。快晴です。大変気持ちがよろしい。但し気温はかなり低いですよ。成都より10度は低いと思う。随分と寒いものです。こんなに寒いならダウンの中にセーターを着ておけば良かったのですが、この時はダウンだけ。これが後で効いてきます。
 ホテルの食堂は小じんまりしてますが、大理石と焦げ茶色の樫材を使った骨董風な椅子とテーブルのセンスがいい。胡同の写真集や書籍を並べた本棚もあり、飽きません。朝食はパンにコーヒー、ジュースにヨーグルトにオムレツと野菜炒め。しっかり食べられます。
 食後はゆったりと日当たりのいい中庭へ。明るいグレイの石の壁や屋根に朱色と緑色がよく合っています。この四合院式の建物は、元々は昔の高級役人の住居だったそうです。部屋からの眺めは特になく中庭が見えるだけですが、妙に落ち着きます。しっかりした建物だからでしょうか。安心感がちがいます。それに首都の真ん中にいるとは思えないくらい静かです。
 
 さて、今日はまず天安門の方へ歩いて行くことにしました。碁盤の目の様な道路なのでこれはわかりやすいです。胡同から大通りに出るとそこが朝陽門南小街。南へ建国門内大街にぶつかるまで行ったらそこがもう天安門前の大通りです。方向音痴の私でも間違えっこない。
 やはり首都だけあってやたらと建物や道路がきれいです。電信柱は見えないし、広告とか看板なんかも少ない。殆どない。色が氾濫してない。日比谷あたりを歩いている感じでしょうか。ビルの屋上に東洋的な屋根を持って来たり、趣向を凝らしています。四角四面のビルではつまらないので中国風のアクセントを加える。中国文化をアピールする。西洋文化を取り入れるにしても中国を主張する事が大事なわけです。

 開業10周年か何かの10という数字に、クリスマスの飾りつけをしたビルがありました。入って行くとグランドハイアット北京につながります。ピカピカの床に吹き抜けの商店街。カフェがあってのんびり出来そうです。こういうところには綺麗なトイレがあるので探しておきます。カフェラッテは後にして、すぐに天安門に向かおうとしたけど、写真を撮っておこうとした、その時、どこから来たのと声がかかりました。4〜50代の母親とその娘といった感じ。写真撮ってあげるよというので、娘の方にカメラを渡してお願いしました。写真はよく撮れていましたが、これが詐欺師だったんですね。
 どこから来たのとか、これからどこへ行くのとか聞かれました。ここから5分のところでカリギュラフィー(書道)の展示会があるから行きませんかと、その学生だと言う娘の方が言うので、5分くらいならいいかと思って歩き出しました。大通りからちょっと中に入ったのですが、もちろん細い入り組んだ道ではなく広ーい道です。それにしても質問攻めです。何日旅行しているのか、家族はいるのか、結婚してるのか、どこに泊まっているのか、、、、。これはさすがにまともには答えませんでしたが、もう10分近く歩いたところで小さなビジネスホテル風のところに入って行きました。う〜ん。エレベータに乗ろうという時になってそこまで、と思いやめました。大丈夫ですよーなんて言ってます。大丈夫なわけがないでしょう。人目がないところでいきなり何をされるかわかったものじゃない。別に美人の母と娘って言うんではナインですよ。普通の感じ。いきなり力技が出てくることもないかも知れませんが、わかりません。コワーイお兄さんが現れて、身ぐるみ引っ剥がされるかも知れない。
 
 この後、天安門を2〜3時間見てまわってから、疲れたなーと思って同じグランドハイアットのショッピングセンターに入ったら、またですよ。今度は学生だと称する女性が、自分は学生だけれどカリギュラフィーの展示会に行かないか?と。馬鹿馬鹿しいにもほどがありますね。君の言う事は信じられないと言ってさよならしました。ポカ〜ンとしてました。それにしても安っぽいですね。成都にはこういう輩はいませんでした。ホントはいたのか、偶々会わなかっただけか。でも10日もいたのに全然遭遇しなかった。こちら北京はまだ1日目。それも数時間の間に2組!(実はこの日の夜はもっとすごかったんですよ〜。)
 というわけでカリギュラフィーには気をつけましょう。