26日目② 成都 四川オペラツアー 2010年12月5日(日)

 


 


 シムズ主催の四川オペラツアーに参加しました。こちらでは川劇と言われています。四川の川ですね。車のナンバープレートも「川」って書いてあります。この川劇はコメディ、人形劇、影絵、そして例のミルマスカラス(7〜80年代活躍したメキシコのプロレスラー、千の顔を持つ男。)みたいなお面を、瞬時に変える「変瞼」(へんれんあるいは変面と表記)などをやります。パンダツアーも九賽溝も楽山も行かなかったので何かツアーに参加したかったんです。
 夕方、シムズのフロント前に集合。しかし、なんだか誰も来ないなーと思っていたら、可愛いアメリカ人風女性が一人。車も軽のバン。今晩の参加者は二人だけ。なんだかちょっと得した気分ですね。市内中心部を突っ切って、「蜀風雅韻」という四川オペラの会場。文化公園に向います。

 女性はやっぱりアメリカ人のリズさん。香港でもう4年も幼児に英語を教えているそうです。静かで素朴かつ上品な感じの人です。学校が休みになると中国本土をあちこち旅行するのだそうです。明日は峨眉山へ行く予定。語学の教師は大抵、相手にわかる様にゆっくり丁寧に話してくれるので助かります。子供達がカワイーと曰っていました。
 
 劇場はピンクのぼんぼりや、青、緑、黄色など間接証明風に飾られてちょっと面白いムードです。席に着くと、係の人が長ーい注ぎ口を持ったヤカンでお茶を入れてくれます。ざわざわしてますが楽しい時間です。甲高い中国風というかチャルメラみたいなラッパで、なんとなく調子外れの様な気もしますが、威勢のいい音楽。シンバル、笛に太鼓、二胡などでにぎやかに始まりました。ひとしきり音楽が終わると司会の女性が中国語と英語で挨拶をして、第一番目の演目は人形劇ですとか言ってるようです。
 白い中国風の丈の長い服に長い細い羽根が背中から2本。身長7〜80センチほど、細面で楊貴妃みたいな雰囲気の人形です。男性が左手で人形を持ってます。右手の棒1本に操作レバーがついてますが、単純な構造に見えるのに、人形は意外と複雑な動きをしています。飛び跳ねたりお辞儀をしたり。
 次はコメディ。坊主頭のとぼけた旦那とスッキリした美人顔の奥さんです。奥さんがなんだか旦那に文句を言ってます。坊主頭の上に皿を乗せてロウソクに火をつけ、火が消えない様に小さいチャブ台の下を潜る(潜らされる)。寝転んで匍匐前進したり、情ないと言った表情がうまさを感じさせます。奥さんの方は腕組みをして「あんたはしょうがないんだから!」なんて言ってます。浮気がバレて、「ゴメンナサイ、なんでもするから許してください。」なんて言ってるようです(たぶん)。
 お次は両手を器用に使って動物を表現する影絵です。鳥が羽根を伸ばしたり、バタバタやったり。猫にあひるにふくろうに、うさぎもいました。大したものです。男性の演技者でした。 
 やっとお待ちかねのお面の早替り。変瞼の出番です。いったいいつどんな風にあのお面を変えるのでしょう。早過ぎて分りません。クライマックスではホント、一瞬後ろを見て振り返ったらもうお面の色が変わっています。一緒に黒いマントをバサッと翻していますが、何か関係があるのか、どうもカラクリがわかりません。みんな大歓声。子供の様にはしゃいでいます。あっと言う間の1時間半でした。あーオモシロかった。

 シムズの車で戻り、リズさんと近くの食堂で遅い晩ご飯をたべました。
 楽しい1日でした。