22日目② 成都。旅の雑感。12月1日(水) 

 午後、チベット人街と錦里へ行ってきました。チベット人街は昨日の今日という感じですが、何か違いがあるかなーと気になりました。ちょっとしたお土産、パシュミナのマフラーを買いました。ラサのヤクホテルの前の歩道で、夕方から夜にかけて若い女の子が二人で露天を開いてましたが、商品も値段もほぼ同じです。多分。高いとは思えませんでした。こういう時は値切ることはあまりしない。
 錦里は夜は初めて来ましたが、きれいです。仲見世を何度も行ったり来たり。飽きない。コーヒーを飲んでゆったり。
 まだ、体調が本調子ではないので、早めにシムズに戻りました。2階の多目的ホール。5〜60人はラクに入れるくらいで、ゆったり座れるテーブルとイスがあります。手作り風で暖かい雰囲気。1階でビールを買って飲みながら、チベットの写真を見ながら旅の日記をつけてました。
 
 このチベットと中国の旅は楽しいし、チベットは特に見なければいけないという気持ちでいました。が、金になるわけではない。仕事ではなく趣味ということ。でも、純粋な趣味、遊びならもう少し楽なところに行きたいですよね。例えばオーストラリアの東海岸。綺麗な島めぐりなんかしたら気持ちがいい。言葉も中国語よりは全然使える英語だから楽。空気も薄くないから、頭痛はしない。それになんと言っても自由度が大違い。公安が目を光らせていない。ダライ・ラマの事を大っぴらに話せる。ガイドつきツアーを組まなくても、一人でどこへでも行ける。予定の変更も自由自在。入境許可証なんぞいらない。思い立ったら即、出発、明日にはビーチで日光浴なんていうことも可能。現地人すなわちオーストラリア人と自由に会話し、なんでも議論ができる。そのオーストラリア人が後から公安に睨まれる心配なんぞいらない。警官や軍隊を写真に撮ったって別に問題にならない。まして自動小銃を肩に提げたパトロールが四六時中その辺を歩き回っていない。抑圧された民族と抑圧している民族が一緒にいるところを見なくて済む。物乞いがいない(見たことがない。但し、政府に食事券などを配られ積極的に生きる意欲を奪われてしまった様な原住民アボリジニの人はいました。)
 まあ、きりがない。そのくらい違いがある。自由の有り難さということを実感します。

 色々考えているうちに疲れて来てふと隣りを見たら、オーナー夫人のマキさんと元スタッフやお客さんが楽しく話しています。中国語がかなり多い。英語が時々。日本語はほんのちょっと。欧米人風の男性は中国語ペラペラ。マキさんが気がついて招いてくれました。中国語ペラペラの男性はフランスの人でシムズのすぐ近くの学校で勉強しているそうです。今日はフランスの青かびチーズを持ってきてくれました。元スタッフの男性は富山の酒。これはうまかった。随分久しぶりの日本酒でした。この男性は最近までシムズで働いていたので、私が中国に来る前何度かメールで問い合わせた時に教えてくれた人です。的確な返信で感心していました。なんでも相当数の問い合わせが世界からくるけれど、その日のうちに返信するんだそうです。若いのにえらいものです。中国語を活かした仕事が出来るでしょう。私が加わってから急に日本語が多くなってしまったので、できるだけ色々な質問を日本人でない人にして、みんなで話せる様に心がけました。さっきまでみたいに90%中国語だったら私なんかずーっと小さくなってますからね。そうして楽しくみんなで話せるのは貴重な経験です。多くのゲストハウスでは共通語はまず英語になります。始めにマキさんが私に気を使って日本語で沢山話し掛けてくれたので助かりました。

 というわけで疲れも忘れて12時過ぎまで、楽しかったです。