11日目① ラサ バルコルとジョカン  11月20日(土)



 今日は世界遺産であるジョカン(中国名:大昭寺)とその周りのバルコル(中国名:八廓街)の見学です。

 ジョカンは7世紀中頃に出来たお寺。チベット統一より遥か昔、吐蕃と呼ばれていた国のソンツェン・ガムポ王が、唐やネパールから王女を迎え、そして王の死後、その菩提寺としてできたとのことです。あっさり書くとどうということのない話の様ですが、当時の吐蕃という国の強大さが想像されます。

 バルコルというのはこのジョカンの周りの道で、商店が並び、巡礼者で一杯です。時計周りに歩いています。
 4階建てくらいの建物の屋上に手頃なカフェがあり、日当たりが抜群にいい。暑いくらいですが、ミルクティをポットで飲みます。バルコルを回る巡礼の人達がよく見え、なかなか飽きない。
 写真を撮ろうと立ち上がり、フト見ると、隣りの建物の屋上にも人がいて、何やらバルコルを見ています。但し、迷彩服とヘルメットにサングラス姿です。イザという時には、絶好の射撃ポイントということになる。しかし狙撃銃ではないから適当に狙って撃つのか?あーコワー。迷彩服はたまにこちらを見ますがまあそれほどでもないので、直接カメラを向けないようにバルコルを撮影します。
 ラサに着いてまだ4日目ですが、どうも色々見えてきます。

 バルコルを歩いてまわり、土産物屋で絵ハガキを買いました。土産物屋さんの中には日本語が結構話せる中国人の店員がいました。けれど、イマイチ、その日本語は不自然。というか押し付けがましく感じました。まあ、土産物屋さんはどこでもそうですが、客が日本人なら金を持っているから何か買うだろうと思うのでしょうか。「マニ車、買いますか?」「このナイフ要りますか?」「いくらなら買いますか?」などなど、どうもいい感じがしない。せっかく日本語が話せるのにもったいないことですね。誰だって、次から次へと買いませんかと聞かれたら、なかなかその気にはなりませんよね。スッと引いた方が意外と気になってしまうことはよくある話。自分でもよく間違いをやらかしていると思いますが、、、。

 さて、ジョカン正面入口の前では、多くの巡礼者が五体投地の祈りを捧げています。朝から何時間もやっている人もいるそうです。身体も相当疲れるはずです。ガイドのジェムツォさんに、みんな何を祈っているのかと聞いたら、他者の幸せを祈っているとのことでした。苦しい生活から早くラクになりたいとか幸せになりたいとか、つまり自分の為に祈っているのかと思っていました。が、そうではなく、他者の幸せを願っている。
 「出来るだけ他者を助けなさい。それが出来なくても他者を害することのないように。」とは、色々なところで目にするダライ・ラマ14世の言葉ですが、他者の為に尽くすということはなかなか難しいですね。人はどうしても自分の事を考えてしまいます。だからこそ他者の為に祈るということを繰り返して、自分に言い聞かせるのかも知れませんね。私なんぞはいつも祈ってないとダメです。自分の事ばかり考えている。修行が足りません。