9日目① ラサ市内 ポタラ宮見学 2010年11月18日(木)



朝、目が覚めたらまず部屋の温度と気圧を測ります。天気は晴れ 12.9度 653気圧。 

昨日、ガイドのジェムツォさんと観光スケジュールの確認を、明日はどこへ行くかくらいは話しておけば良かったのですが、なんだかバタバタしていて、
忘れてしまいました。頭が働いていなかったのかも知れません。

なんとジェムツォさんが言うには、今日はこれからポタラ宮の見学なんだそうです。
えーっ! 軽ーい高山病でなんだか頭がボーッとして、体調が悪いのにー!!なんだって今日、いきなりポタラ宮なわけー!?
と、大袈裟に騒いだわけではありません。なんでも当局の指示だとか、、、。ポタラ宮の見学は当局に予定を前持って申請しておく必要があるんですね。
まあどうでもいいようなものですが、2〜3日はゆっくりしてる様にと、ガイドブックにも書いてあるし、、、。

60年以上前、太平洋戦争当時活躍した日本海軍の零戦パイロット坂井三郎さんが言ってました。「飛行機乗りの6割頭」とか言うんだそうです。ちょっと数字は覚えていませんが、5割だったか7割だったか。いずれにしても気圧の低い上空では脳に酸素が行き渡らないため、頭の働きが悪く、判断力などが鈍るということでした。ほんと昨日の時点でせめて翌日のプランくらい確認しておくべきでした。

まあ、ポタラ宮の近くまで行ってみて体調を確認しながら、明日以降に延ばすかどうか決めることにしました。

そうと決まれば、まずは腹拵えということで、近くのチベット人が集まるカフェに行きました。
これが100人以上はお客さんが入っている。広いけいれど暗め。木製の机に小さなベンチ。机の上には1元やら五角というお札が置いてあり、おばさんが大きなヤカンに入れたミルクティを小さ目のガラスのコップになみなみと注いで行きます。ミルクティは五角、1元の半分、7円弱。砂糖入り。トゥパと呼ばれるソバが3.5元 46円。ここはチベット人の溜まり場という感じの食堂です。タシタクガイホテルの1階にあります。まわりの人はやはり珍しそうに私達のことを見ています。でも、みなニコニコしています。

さて、店を出てポタラ宮前までリキ車で行くことにし、サッと乗りました。二人乗り、自転車で引っ張るやつです。ポタラ宮前まで、5元で5分もかかるかどううかという距離でした。

朝、見るポタラ宮は青い空によく映えて見事なものです。結局、ここまで来たので、今日頑張ってポタラ宮を見学することにしました。
拝観料が100元。階段を上がって行きます。が、5分も歩くと、もう息が切れて疲れてきます。階段の途中で振り返って巡礼の人や、ラサの町を眺めたりして、ゆっくり行きました。ポタラ宮の中は原則写真撮影はできないので、外側と中庭くらいしか写真がありません。
 4階か5階層くらいあり増築につぐ増築で実に複雑な構造の建物です。歴代ダライ・ラマの霊廟でもあり、1959年以前はチベットの宗教と政治の中心だったわけで、聖と俗の中心とも言えるところです。階段は急だし、薄暗いし、狭いし、バターランプのせいか床は滑りやすい。いたるところに寄付のお札がはさまっています。そして何より、熱心な巡礼の人々。農閑期はチベット全土から多くの人々がポタラ宮にやって来ます。

ガイドのジェムツォさんの説明は全部英語ですが、やはり仏教用語はさっぱりわかりません。なんとなく聞いていました。
しかし、なんと言ってもダライ・ラマ14世が幼少の頃から1959年、19才の時、インドへ亡命するまで住んでいたところです。
今は、主人がいないとはいえ見る事ができるだけでも良しとしましょう。