7日目①  青蔵鉄道 高原を行く 2010年11月16日

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44時間のうち最初の一晩が過ぎ、早朝、目が覚めてからずっと外の風景を眺めていました。
この辺の畑のビニールハウスは割と頑丈そうで、一部レンガを使っているようです。気温が低くなるので必要なのでしょう。
全体に薄茶色、砂漠っぽい感じがします。たまーに町があると高層のアパートが何十棟も並んでいます。それも20階建てくらいのがザラにあります。こんなところ迄よくもまあ、と思いますが、人口が多いということですね。

朝食はシムズで貰ったパンやら果物、ミルクティーなどで軽く済ませました。
同室の中国人は他のコンパートメントからの人も集まり、昼前から早速、カードゲームが始まりました。見ていると楽しそうで、一緒にやろうと誘われるのですがどうもさっぱりわからないのと、日本にいても賭け事はやらないので、愉快な様子を眺めていました。どうも、賭け金は全部で200元ちょっと、3,000円弱くらいになっていた様です。ウィナーテイクスイッツオールといった感じで、やったあ!やられたあ!と賑やかです。

なんとなく飽きたら車内を歩きまわります。列車は気密し、気圧を調整しているので、色々な機器があります。各寝台と通路などには酸素供給装置があり、ビニールのパイプを差すと酸素が吸えます。ハンマーは非常用に窓を割る為にあるのかも知れません。そう言えば、この青蔵鉄道は永久凍土に杭を打ち込んで基礎を作っているけれど、地球温暖化の影響で凍土が溶け出し基礎が崩れて、列車が転覆する可能性がると何かで読みました。まあ当分は大丈夫でしょうけど。
 
遠くに仏塔が見えたので、チベット文化圏に入ってきたのかも知れません。

昼頃からスペインレディ二人組とロシアのバラッドさん達と食堂車でお喋り。英語で話すのですが、どうもみんなチベット仏教インド哲学など熱心に語ります。私には宗教関係の語彙がなきに等しいので参りました。日本語でさえ難しいのにねー。
彼女が彼に曰く、あなたは彼女を見つける時、セックスに惑わされずにまず心を見るのよ!と。はい、わかりました。

夕方ちょっと熱っぽくなり頭痛がしたので、1時間ほど寝たら治りました。ふー。車内の高度表示によると3、000メートルちょっとのところを
走っていたようです。これからまだ4〜5,000メートルの高原を抜けなければなりません。高山病にはなりたくないので、無理はしません。

カードゲームは延々と続いてますが、上の段で耳栓をして一休み。私は本来は下の段なんですけどね〜。