5日目① 成都市内 旅の雑感 シムズそして中国 2010年11月14日(日)

旅に出るといつも、最初の2〜3日はホームシックになります。行く先々の人々、町並、自然、、、どれもこれも初めて触れるのだから、寂しさなんて感じているヒマがないはずなんですが、一人旅だからか、やっぱり寂しく感じる時があります。

シムズコージーガーデンホステルは、12年前チベットで出会った、シンガポール人男性シムさんと、日本人女性マキさんが作り、様々な苦労を経て今に至っています。二人とも旅好きで、各地のゲストハウスを泊まり歩き、こういう施設があったらいいなーと思った色々なアイディアを、今、シムズに活かしています。

シムズの中には旅人同士が集まれる空間、例えば、居心地のいいテラスや木の温もり、手作り感覚のあるみんなで座れる広い部屋、卓球台もあるし、バーもある。本もビデオも沢山借りることが出来、シムズ主催のパーティーやら、もちろん市内のパンダツアー、四川オペラツアー、登山ツアーなどなど盛り沢山です。
それに、オーナー夫妻を初めとし、いつも微笑みを絶やさないスタッフがいます。

こんなシムズに滞在しているせいか、日本人客が結構いるせいか、あまり寂しさを感じません。考えてみれば欧米の旅人は世界各地のゲストハウスに沢山いますが、日本人、アジア系の人はまだ少ない。まして共通語が日本語となるのは日本国内のみ。シムズはまさに国際的。

最近、内向きになり、外国へと目を向けない若い人が多いと聞きます。旅をした経験は、頭だけではなく実感が残ります。豊かな世界観を作るに違いありません。世界に出るのは面白い。

陸路で中国を旅している若い日本女性もいました。35才の、Mさんはバンコクからラオスインドシナ半島を回って北上し成都へ。25才のNさんはモンゴルから南下して中国に入り、成都へ来たそうです。「旅は陸路」と言われるのですが、バスや電車の旅はシンドイというイメージがありますね。二人は陸路です。日本人男性も意外と60代、50代(私!)40代、そして2〜30代と旅の現役バリバリの諸君。皆逞しくやっていました。
シタール(楽器)の勉強で2ヶ月もインドにいたS君。南米などももしっかり見てきて、今回はチベットからネパールの方へ抜けると言っていたT君。
最近、皆小さいPCを持っていてWIーFIが使えるゲストハウスに泊まり歩いているようです。


中国という大きく、おおらかな文化に包み込まれているように感じます。そこら中、あまり清潔とは言えないけれど、自己主張の強いこの国の中で、何か全く小さな自分を突きつけられている。格好をつけない、気を使わない、他人の目を気にしない。大陸的というかなんというか。
そんな率直な、素直な、裸のままでいられる感じが、意外に心地良い。